もりもりです。
食物アレルギーについて、どのくらいご存知でしょうか。
食物アレルギーは大人でも突然発症する病気で、アナフィラキシーショックが起きると死に至ることもあります。
すごく怖いものです。
今日は、食物アレルギーについて調べてみました。
・食物アレルギーとは
・大人も突然発症する食物アレルギーの原因!
・触りすぎることで食物アレルギーを発症する!
・肉アレルギーの原因は?
・食物アレルギーの三大主要原因食品
・牛肉アレルギーになりやす血液型がある?
・食物アレルギーの症状
・子どもの食物アレルギー対策最新情報!
についてお教えしますね。
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食物アレルギーとは
私たちの体には、有害な細菌やウイルスなど異物に対抗するための『免疫機能』が備わっています。
この免疫によって私たちの体は守られているのです。
この免疫機能にアンバランスが生じるとアレルギー疾患などが発症します。
食物アレルギーでは、食品に含まれるアレルゲン(主にタンパク質など)に免疫が過剰に反応して、本来無害なはずのものを異物と認識して食品に対するIgE抗体を産生するようになります。
このIgE抗体が体内に存在するマスト細胞にくっついた状態でアレルゲンと出会うと、ヒスタミンなどの化学物質がマスト細胞から放出され、この反応によってさまざまなアレルギー症状が現れるのです。
また、食物アレルギーは食品を摂取しただけでなく、食品が皮膚についたり、空中に浮遊しているものを吸い込んだりすることで起こることさえあります。
大人も突然発症する食物アレルギーの原因!
消費者庁では加工食品に対し、食物アレルギーの原因となる特定原材料、またはそれに準ずるものとして27品目の表示を義務付け推奨しています。
以前は、食物アレルギーは、「食べる」ことにより発症するものと考えられていました。
しかし、現在では発症の原因は食べることだけでなく、食べ物に「触りすぎ」たり「触れ続ける」ことも、原因だとわかってきました。
たとえば、イギリスの研究によると、子どもの「ピーナツアレルギー」のほとんどは、ピーナツオイル入りの保湿クリームが原因と報告されています。
かつては精製が不十分なために、ピーナツのアレルギーを起こす成分が残っていたためだと考えられています。
食物アレルギーが怖いのは、子どもだけでなく、大人でも突然発症することです。
触りすぎることで食物アレルギーを発症する!
触りすぎで食物アレルギーを発症する?
そのカギを握るのが「炎症」です。
皮膚に肌荒れや湿疹があると、表皮の「樹状細胞(じゅじょうさいぼう)」1が活性化します。
樹状細胞は皮膚表面の原因物質を体内に取り込み、免疫システムを作動させます。
その後、同じ原因物質が体内に入ると、アレルギー症状が起こるのです。
したがって、炎症がある状態で食べ物に触れる頻度が高い人は、食物アレルギーの危険性が高いのです。
※全国3500人以上の調理に携わる人を調査した結果、手に重度の肌荒れのある場合、調理師などで32%、主婦などで7%の人が食物アレルギーと診断されました。
きゅうりパックなど、食べ物を肌につける自己流の美容法にも要注意です。(ためしてガッテンより)
肉アレルギーの原因は?
牛肉アレルギーの人が多いのは、自然が残されている地域で、とくに、島根県、宮崎県、三重県、徳島県、愛媛県です。
人があまり入り込まない昔のまま保存された森が多い地域。
つまり、マダニが多くいる地域です。
肉アレルギーはマダニにかまれることで発症するようです。
昔、こんなことがありました。
島根県において、肉アレルギーの発症が続きました。
調査の結果、患者に犬を飼っている人が多いことが判明しました。
犬と肉アレルギーを結び付けていたのは、何と「マダニ」でした。
マダニの唾液中の成分と同じものが牛肉にも含まれていたのです。
犬についていたマダニに嚙(か)まれると、体内にアレルギーの原因物質が入ります。
その後、肉を食べたとき肉の中の同じ成分に反応して、食物アレルギーを発症したと考えられています。
牛肉アレルギーになりやす血液型がある?
牛肉アレルギーは、A型とO型の人に多い。
ABO式血液型は「糖鎖」を基準に決められています。
赤血球の表面についている糖鎖の違いによって、A型、B型、O型、AB型の4タイプに分類されています。
B型とAB型の血液には、galactose-α-1, 3-galactose(α-galと略)にα-galが存在しているため、α-galに対しての抗体ができにくく、牛肉アレルギーのほとんどの方は血液型がA型またはO型だそうです。
食物アレルギーの三大主要原因食品
卵・牛乳・小麦は食物アレルギーの三大主要原因食品です。
全体の約60%以上を占めています。
次いで甲殻類・果物類の割合が多いです。
食物アレルギーの症状
食物アレルギーを持っている方がアレルゲンとなる食品を食べると、皮膚症状、粘膜症状、消化器症状、呼吸器症状、神経症状、全身症状、循環器症状などを引き起こします。
主な症状
じんましん、むくみ、かゆみ、赤くなる、
・粘膜症状
目の充血・かゆみ、涙が止まらない、目の周りが腫れる、鼻水、口や喉の違和感
・消化器症状
腹痛、嘔吐、下痢
・呼吸器
息苦しくなる、声がかすれる、咳込み、呼吸困難、くしゃみ
※アナフィラキシー2など生命に危険が及ぶことがあるので、注意が必要です。
子どもの食物アレルギー対策最新情報!
食物アレルギーをもつ子どもは増え続けていて、食物アレルギー診療ガイドライン2016によると、日本の食物アレルギーの有病率は乳児で約5〜10%、幼児で約5%、学童期以降が1.5〜3%程度と報告されています。
従来、子どもの食物アレルギーに対しては、原因食品の安全除去が勧められていました。
しかし、2016年に発行された食物アレルギー診療ガイドラインでは、「原因食品を可能な限り摂取させる」を目指す方針になりました。
安全量の範囲で摂取することで、早く耐性がつくと考えられています。
そのために行われるのが「食物経口負荷試験」3です。
健康保険が適用され、全国の子どものアレルギー専門病院で受けることができます。
なお、アレルギーの原因物質の摂取は自己判断では絶対に行わないでください。
必ず、専門医の指導のもとに行うようにしてください。
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最後に
病原菌などを退治するためには、免疫機能はすごく大事なことですが、
それが食物アレルギーの原因となるとは皮肉なことですよね。
脚注
- 樹状突起を持つ細胞。抗原提示細胞として機能する免疫細胞の一つ。体内に侵入したウイルスなどの抗原を取り込んで、T細胞に抗原の情報を伝達し、免疫反応を開始させる。(コトバンク)
- 皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状が複数同時にあらわれる全身性のアレルギー反応をアナフィラキシーといいます。さらに血圧が下がったり意識が朦朧(もうろう)となったりするなどの生命を脅かす危険な状態をアナフィラキシーショックといいます。
アナフィラキシーは食品以外にも薬物やハチ毒が原因で起こることもあり、迅速で適切な対応が重要です。
症状を速やかに抑える薬としてアドレナリン自己注射薬があります。アナフィラキシーのリスクがある方は自身でアドレナリン自己注射薬を携帯するなど、救急時に正しい対処ができるようかかりつけ医と相談しておくのがよいでしょう。 - 問診や血液検査を行い、医師の管理のもとで、原因となる食品を少しずつ摂取。
これを定期的に行い、安全に食べられる量が増えているかを確認します。
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