もりもりです。
あなたは、普段の会話において、何気なく「血液型は何型です?」という質問をしたりしませんか?
血液型によって性格に違いがあると思っているからですよね。
ほんとうに血液型によって性格に違いがあるのでしょうか?
・血液型で性格がわかる?
・A、B、AB、O、型の4つの型で性格を判断する
・血液型診断は根拠がない?
・ABO型分類で性格を判断するのはムリがある
についてお話ししますね。
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血液型で性格がわかる?
一般的にいわれている血液型別の性格は、
「A型はまじめできちょうめん」
「B型はマイペースで独断的」
「AB型は変わった人で二面性」
「O型はおだやかでおおざっぱ」
だそうです。
どうですか?
ん~たしかに当たってるな~って納得してしまう人も多いんじゃないでしょうか。
血液型は4つしかありませんよね。
それって、おかしくないですか?
たった4つの性格しかないんですか?
A、B、AB、O、型の4つの型で性格を判断する
血液型による性格診断は、A、B、AB、O、型の4つの型でわけてしまうというものです。
しかし、「人の性格を血液型の4つだけに分類」するには少しムリがあると思いませんか?
【十人十色】 じゅうにん-といろという四字熟語がありますが、人は、それぞれ考えや、好み、性格などが、みんな違います。
たとえばですが、A型の性格に近いB型の人、O型に性格のようなA型の人など、まわりにいません?
まあ、おおざっぱに性格を分けたら、こうなるのではということでしょうけどね。
しかし、血液型性格診断よりも、もっと少ない性格の分け方をしたものもありますよ。
それは、「クレッチマーの性格類型」と「ユングの類型論」です。
クレッチマーの性格類型・・・
「クレッチマーの性格類型」は、ドイツの医学者であり精神科医のエルンスト・クレッチマーが、体型により性格を分類したものです。
肥満型はそううつ気質、やせ型はぶんれつ気質、闘士型はねんちゃく気質と、3つの体型で性格を分けたものです。
ユングの類型論・・・
「ユングの類型論」とは、精神科医で心理学者のユングが1921年に発表したものです。
人の内面的な特性を8つに分類するという、世界でもっとも有名な性格分類診断です。
人を8つのタイプに分類する方法として、まずはまずは、人は「内向型と外向型」の2つのタイプに分けます。
そして次に、「思考、感情、感覚、直感」の4つの心の機能に分けていきます。
その中でどの働きがもっとも強いかによって、その人がどのタイプの性格であるかを判断します。
そして、その人にとって最も強い機能を主機能と言い、その主機能がその人の性格と言われるものになります。
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血液型診断には根拠がない?
血液型で性格を判断するのは、日本や韓国など、ごくわずかな国や地域だけです。
なぜ血液型診断がはやったのでしょうか?
血液型性格診断を世界で初めて提唱したのは、古川竹二(ふるかわたけじ)という日本の教育学者です。
古川竹二は、1927年、教授を務めていた東京女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)で、「血液型による気質の研究」と題した論文を発表しました。
「血液型による気質の研究」論文は、A型は引っ込み思案、B型は陽気といったように、血液型によって気質を類型化できることを心理学的な見地から述べたのです。
発表当初は、すごく反響を呼んだのでした。
「血液型気質相関説」は、海外の学術雑誌にも発表されたのですが、日本のような反響はありませんでした。
一時的にブームとなった古川竹二の血液型性格診断ですが、さまざまな矛盾が指摘されるようになっていったのでした。
実際、古川が行なった研究ではサンプル数が300人ほどと、統計的なデータを検出するには十分な人数ではなく、気質や性格を自己申告させる手法も厳密さを欠いていたのです。
ほかの研究者による再検証でも、明らかな相関が確認できなかったため、学問的には忘れられていったのですが、1970年代の後半になると、血液型気質相関説は再び脚光を浴びるようになります。
放送作家の能見正比古(のみまさひこ)が、血液型気質相関説を血液型性格分類という占いに脚色して発表すると、マスコミがこれに便乗したのです。
その結果、広く信じられるようになってしまったのです。
ABO型分類で性格を判断するのムリがある
ABO型分類は、血液の成分のうち、赤血球の違いによる分類です。
具体的には、赤血球の表面に枝のように突き出た糖タンパク質という成分の違い。
このABO型分類が役立つのは、おもに輸血のとき。
A型の血液にはB型に対する抗体が含まれていて、B型の血液が入ると固まってしまう。
B型の血液にはA型に対する抗体が含まれていて、A型のけつが入ると固まってしまう。
AB型の血液はほかの3つのすべての型の抗体に反応してしまうのでAB型どうしでなければ輸血できない。
O型はほかの3つの型のすべての抗体に反応しないので誰にでも輸血できる。
ABO式血液型が重視されてきたのは、たまたま間違って輸血してしまうと命にかかわるからにほかならない。
輸血では、このほかRh式血液型も重要で、Rhマイナスの人は、同じRhマイナスの血液でないと輸血できない。
実は、赤血球の型だけでも、ほかにMN型式、p型式など、何種類もの分類方法がある。
また、赤血球のほかにも、血清型、血球酵素型、白血球型などによる分類型がそれぞれ数種類から10数種類ある。
これらのうちで、赤血球の1分類法にすぎないABO型だけで性格を判断するのは、やはりムリがあるといえるだろう。
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最後に
血液型によって、少しは性格の違いはあるかもしれません。
しかし、すべてが当てはまることはないでしょうね。
今日も読んでくれてありがとうございました。
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